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足場の「建地(たてじ)」とは?建地補強の方法と基準

足場の「建地(たてじ)」という言葉は、建設業界以外ではあまり馴染みのない言葉です。

しかし、建地は足場を安全に設置するために重要な部材であり、条件によっては補強が必要です。

 

この記事では足場の建地とは何か、建地の補強方法について解説します。

 

足場の建地とは

足場の建地とは、地面に垂直に立っている支柱のことです。

柱、支柱などとも呼びますが、厳密には部材としての呼び方は「柱」「支柱」となり、仮設足場の構造の一部として呼ぶときは「建地」となります。

 

単管足場、一側足場、抱き足場には1本の建地があります。

一方、枠組足場や本足場は建地が2本あり、建物に近い方の建地を前踏み、建物から遠い方の建地を後踏みと呼びます。

 

建地は足場が高くなるにつれて上に伸びていくため、建設業界では建地が高くなることを「建地を伸ばす」と表現します。

 

建地は足場が自立するうえで大きな役割を担っています。

そのため、建地の高さや間隔については労働安全衛生規則で細かく規定されています。

 

建地補強の方法

労働安全衛生規則では、単管足場は建地の最高部から測って31mを超える部分の建地は鋼管を2本組とすること、としています。

ただし、建地の許容支持力を超えないときは必ずしも2本組にしなければならないわけではありません。

 

あくまでも設計荷重が耐えられない状況になっている場合の措置となります。

枠組足場も同様に、45mを超える場合には鋼管を2本組にする措置が必要となります。

 

建地補強の方法としては、建地に自在クランプでもう1本鋼管を抱かせて建地を補強し、強固な足場を作ります。

 

足場の「やらず(控え)」とは

足場の「やらず(控え)」とは、足場が倒壊しないように地面から単管などで斜めに入れる突っ張りのことです。

やらずは壁つなぎの取り付けが困難な場合に補強のために設置し、一般的に長さ4.5mの鋼管用足場を用い、約60度の傾きで設置します。

 

やらずの地面側の下端部にはジャッキベースを差し込んで控えが地面に沈下しないようにし、さらにジャッキベースのハンドルを締めて地面との緊張状態を保ちます。

 

やらずは足場が外側へ傾くことを防止する補強効果もありますが、水平材に杭を打ち込むことで足場の建物側への倒壊防止にも効果があります。

 

足場は必要応じて適切な補強をする

足場は安全性を確保するために、足場補強ややらず、壁つなぎなど、必要に応じて適切な補強が求められています。

 

足場の補強に関しては、労働安全衛生規則など、法令で細かく指定されていますので、足場業者は最新の法令を念頭に、足場の計画を立てる必要があります。

 

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