ー足場に使用するアンチとは?アンチの種類と役割について解説ー
仮設足場の組立てにはさまざまな部材が必要です。
中でも「アンチ」は足場上で安全に作業するための重要な部材です。
では、アンチとはどのようなものなのでしょうか。
今回は足場で使用するアンチについて解説します。
足場のアンチとは
足場の「アンチ」とは足場上で人が歩く床になる部分です。
足場板に引っ掛けフックがついており、このフックで足場に固定して使用します。
アンチという名前の由来は「アンチスリップ鋼板」というもので、鋼板に穴を開けて通気性や水はけ、滑り止め効果を施している鋼板です。
アンチは建地の間を腕木とともに水平方向につなぎ、床板として使用されます。
重量があり、頑強なつくりになっているため、特に枠組足場で使用されています。
踏板・足場板との違い
アンチと同じ役割を持つものに「踏板」「足場板」があります。一般的には次のような違いがあると解釈されています。
・アンチ…両端にフックがついており、床部分がメッシュ状ではないもの
・踏板…両端にフックがついており、床部分がメッシュ状になっているもの
・足場板…フックがついていないもの
注意点としては、メーカーにより名称や表記が異なる点です。
メーカーによってはアンチを「踏板」と呼んでいたり、踏板を「アンチ」と呼んでいる場合もあります。
上記の違いはあくまでも一般的な解釈として認識しておき、足場材を発注する際はカタログで画像を確認のうえ、発注することが大切です。
アンチの種類
アンチの種類は、幅40cmの「ヨンマル」と幅50cmの「ゴーマル」、ゴーマルの半分のサイズとなる25cm幅の3種類です。
以前はヨンマルが主流でしたが、法改正により足場の墜落事故防止措置が強化されたことから、近年ではゴーマルが多く採用されています。
また、足場のほかの部材と同様、インチ規格とメーター規格の二つの規格が存在します。
アンチの重量
アンチの重さは一枚10~16kg程度です。
サイズにより重さに違いがあり、幅50cm長さ180cmのアンチは約16kg、長さ120cmは約10.4kg、長さ90cmは約8.4kgとなります。
また、メーカーにより重さが異なり、軽量なメーカーの場合は長さ180cmのタイプで14.6kg程度になることもあります。
アンチは安全な足場を設置するために欠かせない部材
足場のアンチについて解説しました。
アンチは足場上で床材となる部材であり、安全に作業を行うためには欠かせない部材です。
アンチにはいくつかのサイズがあります。足場業者は現場に適したものを選び、高所足場からの墜落防止をはかる必要があります。
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