足場は組む場所のスペースや環境により、工事の目的だけでなくその場所に合わせた足場を組まなければなりません。
基本的に足場は二側足場を組みますが、狭小地では一側足場を使用します。
ここでは、二側足場と一側足場の違いや、二側足場の前踏みと後踏みとは何かについて解説します。
二側足場とは
二側足場とは
二側足場(ふたかわあしば)は縦方向の支柱となる建地が内側、外側の2本で構成される単管足場のうち、住宅等の建築工事等に用いる足場を指します。
作業床は前踏みと後踏みの間に設置します。
前踏み
二側足場では建地が内側・外側の2本ありますが、このうち、建物側の建地を「前踏み」といいます。
後踏み
反対に建物から離れた外側の建地を「後踏み」といいます。
一側足場とは
一側足場とは
一側足場(ひとかわあしば)は枠組足場や二側足場を組むことが難しい狭い場所に組まれる足場のことです。
縦方向の支柱の建地が1本で構成され、ブラケットを使用して作業床を設けます。
また、建地を横方向から2本の単管で挟むように抱き足場を作ってそれを作業床にすることもあります。
敷地が狭い場合は一側足場にすることができる
足場先行工法に関するガイドラインでは
「足場は二側足場とすること。ただし、敷地が狭あいな場合等二側足場の設置が困難な場合にはブラケット一側足場等とすることができる」
としています。
足場作業に当たっての留意事項
「低層住宅建築工事安全対策推進事業」ガイドラインでは足場作業に当たって以下の留意以降を示しています。
連絡調整・現場巡視
職別事業者は工務店等との連絡調整や工事現場の巡視を行い、工務店等は工事現場を巡視し、工事現場の安全衛生管理状況、足場の設置状況等の点検を実施します。
資格者による作業
高さ5メートル以上の足場の組み立て、軒の高さが5メートル以上の木造建築物の構造部材の組み立て等にかかる作業主任者を選任し、作業主任者の指揮のもと作業を行います。
保護帽の着用
高所作業をする際には墜落による危険防止のための保護帽を着用します。
安全衛生教育等の実施
工務店、職別工事業者ともに工事に携わる者に対して継続的に教育を実施します。
また、作業主任者等に足場先行工法に関する講習会や研修等の受講を積極的に行わせます。
場所に応じて適切な足場を構成する
一側足場と二側足場の違いや前踏みと後踏みについてご紹介しました。
足場はガイドラインに従って適切な足場を組み立てる必要があります。
また、作業に当たってもガイドラインを遵守し、安全な作業を行いましょう。