枠組足場は鋼管の建枠を使うため、部材の強度が高く高層建築にも利用でき、建設現場で幅広く活用されている足場です。
部材の種類が多く小回りが利きにくい一方で、組み方が比較的簡単というメリットもあります。
この記事では、枠組足場の組み方の手順や注意点をご紹介します。
枠組足場の組み方の手順
枠組足場の手すり先行工法の組み方の手順は以下のようになります。
①ベース部分の組立て
敷板を平坦な位置に並べ、その上にジャッキベースを置き、調節ナットの高さを合わせます。
枠組足場の高さが30m以上になる場合、足場最下部の脚柱には約1.5t~2.0tもの荷重がかかるため、軟弱地盤には砂利や捨てコンを敷くなどして脚柱にかかる荷重に耐えられるように対策します。
②1層目の組立て
ベースに建枠を差し込み、交差筋交を取り付けます。
補助手すり枠を外側に取り付け、ジャッキベースで全体の高さを合わせます。
根がらみを取り付け、ジャッキベースを釘留めします。
③手すり枠の設置
2層目の手すり枠を1層目から設置し、床付き布枠を設置します。
④2層目の組立て
2層目の建枠を脚柱ジョイントで継ぎ足し、1層目の建枠に固定します。
交差筋交いを設置したあと、妻側手すりを設置します。
⑤3層目以降の組立て
繰り返して層を増やしていきます。
最上層部は建枠の場合は補助手すり枠と妻側手すりを設置します。
枠組足場を組み立てる際の注意点
作業前に作業内容の把握・確認をする
総合仮設計画図、足場の組立て図などに基づき、作業内容の主な点を把握します。
さらに作業の段取りや作業方法、人員配置について作業計画書を基に打ち合わせを行い、計画します。
足場部材については搬入方法、搬入時期、仮置き場の確認をしておきます。
作業開始前の指示・確認を行う
経験の度合い、年齢、健康状態などを十分に考慮したうえで作業員の配置を考えます。
現場は危険区域内の立ち入り禁止の柵、囲い、安全標識があるかチェックし、作業員が保護帽、安全帯を適切に着用しているか確認します。
足場の部材、工具などの点検を行う
部材が搬入されたら種類と数量を確認し、部材にへこみや曲がり、変形、錆びなどがないか確認し、万が一不良品があった場合には除去します。
足場はルールに従って設置する
枠組足場の組み方の手順や組み立てる際の注意点について解説しました。
足場は設置基準が定められており、これに従って組み立てなければなりません。
ルールに従って設置することは、足場の作業員だけでなく近隣住民や通行人の安全を守ることにつながります。