枠組足場には2種類の規格が存在し、それぞれサイズが異なるため混ぜて使うことはできません。
しかもそれぞれの寸法は最も長い部材でインチ規格が1829mm、メーター規格で1800mmと30mm程度の差しかなくぱっと見ただけでは分かりにくいため注意が必要です。
ここでは足場部材の2つの規格の寸法の測り方を解説します。
足場部材の寸法の測り方
足場部材のインチ規格、メーター規格どちらかを見分けるには実際に部材の寸法を測って調べます。
寸法はメジャーなどを使って測ることになりますが、このとき、「芯々」を意識します。
芯々とは柱や壁などの中心から中心まで、または通り芯の間の長さのことです。
部材の端から端ではなく、部材の端に設置されている穴の中心から計測します。
足場部材はメーカーにより形状が異なる場合がありますが、どのメーカーの部材でも「芯々」を意識して測ると覚えておくと良いでしょう。
メーター規格はきりの良い数字になっている
インチ規格とメーター規格の部材では数センチの差しかありませんが、メーター規格は1800mm、1500mm、1200mm、900mm、600mmときりの良い数字になっているのが特徴です。
これは米国サイズのインチサイズでは日本人になじみにくいことからメーター単位のきりの良い数字で部材を新たに開発したためです。
メーター規格はインチ規格よりもわずかに短いため、運送コストを抑えられるというメリットもあります。
足場は設置基準を守って組立て作業を行う
高所作業である足場作業では墜落事故や足場の倒壊のような労働災害が多発しています。
そのため、足場の事故を防止するために設置基準が設けられており、基準に則って組立て・解体を行うことが義務付けられています。
安衛則では高さ2mを超える足場を組む場合には以下のように制限を設けています。
1.足場の幅は40cm以上にする
2.床材の隙間は3cm以下にする
3.床材と建地の隙間は12cm以下にする
安全な足場設置のため、最新の法令やルールに従い、足場作業を行うことが求められています。
また作業内容の周知徹底や、作業区域内での安全に関する掲示、関係者以外の立ち入りができないような区域分けを講じることも必要です。
足場作業員は足場の寸法を頭に入れておく
足場の規格にはインチ規格とメーター規格の2種類があります。
両者は寸法が異なるため一緒に使うことはできません。
また、ぱっと見ではどちらの規格か見分けがつかないため、保管の際などは混在させないことが大切です。
足場職人は足場の規格と部材の寸法を頭に入れておき、法令に従って安全な足場作業を常に心がけることが大切です。